プログラムレポート
プログラムレポート④仮説検証

8月26日(月)にSUIKOWORKCAMPにて、「アトツギベンチャーキャンプ」4回目のプログラムを実施しました!講師にはギルドワークスの市谷聡啓さんをお招きし、前回のプログラムで考えた事業アイデアについて、アトツギの仲間たちと一緒に仮説キャンパスをブラッシュアップしてました。また、仮説キャンバスの検証方法についても学びました。

⦅プログラム本編: 仮説検証⦆

市谷さん:今日はアトツギ3人で1チームをつくり、グループを組んでやっていきたいと思います。そこに銀行員とアトツギサポーターが壁役(=フィードバックをする人)として入り、アトツギたちの仮説をチームでブラッシュアップしていきましょう。。

市谷さん:仮説キャンパスを共有する際は、7つのステップで行ってください!
①顧客…顧客の置かれている状況について。
②課題…顧客が抱えている課題について。
③代替手段…顧客が抱えている課題について、どのような他製品・サービスが存在しているか。(課題を感じているほど代替手段が出てくるはずであり、逆に課題がなければそもそも課題なのかどうかについて考える必要がある)
④代替手段の不満…顧客が代替手段を利用する際に生じる不満について。(新事業は、代替手段で感じている不満を解消できるものであるはず)
⑤代替価値…代替手段を使っている顧客を、どのような状況にすることが出来るか。
⑥実現手段…代替価値を生み出すために、具体的にはどのような手段を取るか。
⑦その他のエリア…①〜⑥で網羅していない部分について。
このステップで話して、筋が通っているかが大切です。

市谷さん:ここでフィードバックをする人は、「経験に基づいた意見」や「感想」を言うようにしていください。根拠のない否定には特に注意が必要です。アトツギたちはフィードバックをメモしながら、それぞれのチームで話し合っていきましょう!

アトツギたちが新事業の仮説を語ると、それに対して様々なフィードバックが飛び交いました。「うちの業界はこうしているけど、どう思う?」と他業種だからこそ出来るフィードバックもあれば、「実際に、今求めている人はいるの?」と同じアトツギであり経営者だからこそ、シビアに事業を見つめるフィードバックもありました。

中には「その新規事業のターゲットになる人を知っているから、こう感じるんじゃない?」といった声や、「自社がターゲット企業になり得るけど、ここについてはどう思う?」というターゲット層からのフィードバックもあり、新事業を考える上で参考になる視点が多かったのではないかと思います。30分×3回の約90分間、ワークを行いました!

市谷さん:次は仮説の検証方法について考えていきましょう。仮説と検証は行ったり来たり。行って終わりということはなく何度も繰り返していくことが重要です。

市谷さん:検証の際には、「精度」と「頻度」の二つのバランスが大切になります。例えばスマホアプリの場合を考えると、アプリを実際に使って反応を見るのが一番良いけれど、時間とコストがかかってしまい現実的ではありません。よりリアルに近くて、準備が可能なプロトタイプを作成し、どうしたらより正確な検証が出来るのか?を考える必要があります。

市谷さん:「頻度」と「精度」のバランスが重要だと説明しましたが、事業開発のフェーズによって、重視すべき点が異なります。事業開発の序盤は「頻度」を重視した方が良いです。本当に課題があるのかどうか分からないことが多いため、多くの反応をもらう必要があるからです。

市谷さん:事業開発の終盤は、「精度」を重視した方が良いです。顧客インタビューのような形で繰り返し聞くことで確かに頻度は上がりますが、サービスの概要を言葉で伝えて反応を得る行為は、実際に体験をしていないため、どうしても正確な検証が出来ないと考えられます。例えば靴の事例を考えると、靴の特徴を口頭で伝えても、履いてもらわないことには、履き心地はどうなのか?本当にその靴が買いたいのか?までは分からないと思います。

市谷さん:あるところまで行くと、「頻度」より「精度」を高める必要が出て来る。そこで、実用的で最小の範囲の制御(MVP)を考えていく必要があります。

市谷さん:検証の「頻度」が高くコストが低いアンケートは、例えば、Googleフォームですぐ作ることが出来るし、インタビューも時間をあまりかけずにすることが出来ます。一方で、ユーザーテストなどは商品・サービスを実際に開発する必要があり、検証の「精度」は高いもののコストがかかります。この図では、右に行くほど実物に近くなっていく特徴があります。

市谷さん:これから検証キャンバスを作成していきましょう。上から、WHAT(なぜ検証するのか?)→HOW(真ん中がどのように検証するのか?)→WHAT(検証して何を学んだか)という構成になっています。

市谷さん:顧客が本当に困っているのかを確かめるため、これから実際に顧客と想定される人に話を聞くユーザーインタビューを行いましょう!明確な基準はなかなか定めにくいですが、既存の顧客や知人を中心に10人を目安にするのが良いと思います。

市谷さん:ここで検証すべき仮説を明確にするだけでなく、どのような結果が出たらこの検証が効果を発揮するのかを決めておくことも重要です。HOWの右側の項目には、例えば、10人中何人が評価したら事業化にGOサインを出すのか?を決めましょう。ここは、事業のテーマによって、違う指標を上げてもらっても大丈夫です。事前に決めておくことで、例えば10人中5人が評価した際に、この結果をどう受け止めれば良いかと後から迷うことが無くなります。

市谷さん:次回までの課題は、仮説キャンバスの内容をインタビューすることです。検証キャンバスをもとにインタビューを行い、反応をまとめましょう。よろしくお願いします!

最終発表会の12月17日に向かって、アトツギたちの挑戦は続きます!!

Writer:岩田直樹
岐阜県瑞穂市出身。公立鳥取環境大学院修士2年、マーケティング専攻
大学1年生の時に「起業部」を立ち上げ、鳥取の中心市街地でイベント企画や地元企業と連携した商品開発をしていたところ、鳥取市用瀬町の住人から声をかけてもらい、3年前から「もちがせ週末住人」と名乗り活動を始める。町のありのままの暮らしに、「週末」だけでも「住人」として関わらせてもらう中で、自分たちの同世代にとって大きな気付きがあると感じ、2017年1月に「体験と民泊 もちがせ週末住人の家」を、2017年10月に「体験と民泊 暮らしの旅人」をオープン。地域と同世代を繋ぐ拠点として、様々な挑戦をプロデュースしている。「若者×地域の可能性」をテーマに、若者×地元住人の団体「もちがせコミュニティまちづくり」の立ち上げや、日本財団×鳥取県が主催する「高校生旅行社」の運営、総務省が主催して行なっている「ふるさとワーキングホリデー」の受け入れなどを行う。

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